外壁塗装にも防音効果はある！合わせておこないたい対策も紹介

住宅の外壁塗装は、見た目を良くしたり、外壁の劣化を防いだりするために行うものですが、実は使用する塗料の種類によっては防音効果も期待することができます。

外から聞こえる車の音や人の声が気になる…という方は、外壁塗装による防音対策を検討してみましょう。

今回は、外壁塗装でできる防音対策や、塗装で防音するメリット、外壁塗装で期待できる防音効果、プラスアルファで実践できる防音リフォームの種類について解説します。

外壁塗装でできる防音対策

外壁塗装で使用する塗料にはさまざまな種類がありますが、中には防音効果を期待できるものもあります。

その代表格として知られているのが、日進産業が開発した「ガイナ」です。

ガイナの塗膜は、高密度の特殊セラミックの中に、空気を含むセラミックビーズと呼ばれる球体がすき間なく充填されている多層構造になっています。

セラミックビーズがあるぶん、通常の塗料よりも表面積が非常に大きくなっているため、外からの音の影響を跳ね返す効果が期待できます。

さらに、外壁に吸収された音の振動は、セラミックビーズによって反射し、空気で減衰を繰り返すしくみになっているので、騒音の影響を最小限に抑えることができます。

ガイナは防音性だけでなく、遮熱性や断熱性、耐久性、防臭性にも優れている多機能塗料ですので、省エネや部屋の快適性アップにも役立って一石二鳥です。

防音塗料で塗装するメリット

防音塗料を使って外壁塗装すると、以下のようなメリットがあります。

メリット1.本格的な防音リフォームよりコストを抑えられる

住宅を防音仕様にするためには、二重窓を取り付けたり、壁の内部に防音材を入れたり、床材の下に遮音剤を敷いたりと、大がかりなリフォームが必要になります。

リフォーム費用は、使用する材料のグレードなどによって異なりますが、一室丸ごとリフォームする場合、最低でも150万円程度のコストがかかってしまいます。

一方の防音塗料は、一般的な塗料に比べると値段はやや割高になるものの、1㎡あたりの単価相場は約3,000円～5,000円です。

30坪（約100㎡）の戸建て住宅を塗装した場合にかかる費用は約90～11万円ですので、本格的な防音リフォームに比べるとコストを安く抑えることができます。

また、防音リフォームの場合、一室ごとに多額の費用がかかりますが、防音塗料を使った外壁塗装なら、一度で住宅全体の防音効果をアップできるので、コストパフォーマンスはかなり高くなります。

メリット2.生活への影響が少ない

防音リフォームの場合、室内で工事を行うため、施工中はその部屋を利用することができません。

特に、床の下地から防音工事を行う場合は、一時的に仮住まいを探す必要があり、引っ越しの手間やコストもかかってしまいます。

その点、外壁塗装はすべて屋外で施工するので、生活の場を移す必要はなし。

高圧洗浄中や塗装中は、窓を開閉しにくかったり、ベランダに洗濯物を外干しできなかったりと、いくつか不便な点もありますが、生活への影響はそれほど大きくないため、普段通りの暮らしをしながら住宅の防音効果を高めることができます。

メリット3.屋根から伝わる雨音も軽減できる

外壁塗装と屋根塗装を別々に行うと足場の費用と手間が2倍になるため、両方をセットで塗装するのが一般的です。

防音塗料「ガイナ」は屋根塗装にも使えますので、家全体をガイナで塗装すれば、屋根から伝わる雨音も軽減することができます。

特にトタンやガルバリウム鋼板といった金属製の屋根材を使っている住宅は、他の外装材に比べて雨音が響きやすい上、断熱効果もやや劣るので、ガイナを使って防音・断熱対策すれば、住まいの快適性がぐんとアップするでしょう。

外壁塗装で対策した場合の防音効果はどれくらい？

外壁塗装で防音対策した場合、どのくらいの防音効果を期待できるのでしょうか。

防音塗料「ガイナ」を開発した日進産業の検証によると、何も塗らない状態と、ガイナを塗装した後では、生活音がおよそ8dB減少したという結果が報告されています。[注1]

ここでいう生活音とは、スプーンやボールが落下した音や、CDから流れる音楽、トイレを流す音などです。

これらの音は隣り合う部屋だけでなく、階上や階下にも響きますが、ガイナで外壁塗装すれば、音の響きや振動を減少させる効果が期待できます。

もちろん、外を走る車の音や、目の前の道路を歩く人の声などの減少にも効果的です。

[注1]株式会社日進産業：騒音対策　遮音・防音

外壁塗装にプラスしてできる防音リフォーム

防音塗料を使った外壁塗装に加え、以下のような防音リフォームをプラスすると、より高い防音効果を期待できます。

二重窓を取り付ける

二重窓とは、現在の窓の内側に、もう1つ内窓を取り付けたものです。

二重窓にすると、外窓と内窓の間にできる空気の層が音を吸収してくれるので、音が響きにくくなります。

二重窓は本来、寒冷地における凍結対策に用いられるものなので、断熱効果や結露対策も期待できます。

なお、二重窓の取り付けにかかる費用の相場はおよそ7～15万円ほどです。

窓を防音ガラスにする

既存の窓ガラスを防音ガラスに取り換える方法です。

防音ガラスは一見すると一枚のガラス板に見えますが、内部は複層になっており、二重窓同様、ガラスとガラスの間にできる空気層による防音効果を期待できます。

二重窓の場合、窓を2つ設置するぶん、開け閉めや掃除に手間がかかるのが難点ですが、防音ガラスなら一枚で二重窓と同じ効果を発揮するので、生活利便性が高いところが魅力です。

防音ガラスへの交換費用の相場は5～15万円ほどです。

吸音材・遮音シートを入れる

壁に遮音シートを貼ったり、壁の内部に吸音材を入れたりして防音する方法です。

遮音シートは壁の表面に貼るだけなので簡単に施工できますが、シート単体だけでは高い防音効果は期待できませんし、場合によってはシートで反射された音があちこちに反響し、よけいにうるさく聞こえてしまうこともあります。

そのため、遮音シートを取り付ける際は、壁内部に入れる吸音材と併用するのが一般的です。

遮音シートと吸音材を使った壁一面の防音リフォーム費用の相場は、約12～15万円です。

換気口に防音加工を施す

部屋に取り付けられた換気口からは、空気と一緒に音も出入りしてしまうので、壁だけでなく換気口にも防音加工を施すのがおすすめです。

具体的な方法としては、換気口に専用のサイレンサーを取り付ける、屋外に防音フードを設置する、吸音材を入れる、などが挙げられます。

換気口の防音加工は、1万円以下で行えるものもありますので、費用をかけず、手軽に防音リフォームしたい場合に適しています。

防音塗料を使えば、外壁塗装で防音対策できる！

防音リフォームというと、壁の内部に防音材を入れたり、防音使用の床材を敷いたりするイメージがありますが、防音塗料を使用すれば、外壁塗装でも防音対策することが可能です。

外壁塗装による防音対策は、本格的な防音リフォームに比べてコストを安く抑えられる上、仮住まいへの引っ越しなども不要なので、現在の生活を変えずに防音対策を行えるところが利点です。

また、防音塗料の代表格である「ガイナ」は遮熱性や断熱性にも優れているので、防音効果だけでなく、省エネ性や快適性のアップも期待することができます。

ただ、使用する塗料の種類は業者によって異なりますので、外壁塗装を相談する際は、防音塗料による外壁塗装が可能かどうか、あらかじめ確認しておきましょう。

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