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弾性塗料のメリットとデメリットとは?

弾性塗料弾性塗料はクラック等からの水の侵入を防ぎます。

 

一般的な塗料で塗装した場合、クラックが入った場合塗膜もクラックが起きますが、弾性塗料の場合塗膜が伸びますので、外からの見た目も変わりません。

 

しかし、弾性塗料の問題点もあり、塗料商社で塗料の専門家でもあります、富山e-リフォームの松田様にお話を伺いました。

 

弾性塗料とは?

弾性塗料外壁特徴は字のごとく「伸びる塗料」です。

 

一般的に多い外壁塗装と言えば、モルタル素地に塗装したり窯業系サイディングボードに塗装する場合が 多いのですが、年数と共にクラックが入ってしまうことがあります。

 

クラックが入った場合、そこから雨が染み込み、特に冬場は水分が凍結して氷になって膨張します。

 

そして徐々にクラック被害が大きくなっていきます。

 

該当箇所へ普通の塗料で塗装しても、表面はある程度埋まりますが、水や湿気等の侵入を完全に止めることは出来ませんし、シーリングの経年劣化による躯体との隙間も一般的塗料で埋めることは出来ません。

 

その際に伸びる塗料「弾性塗料」で塗装すれば、躯体で1mmのクラックが起きても、それだけ塗料が伸びますので、外からはわかりません。

 

クラック自体を防止する訳ではなく、「クラックが入っても外からの雨水や湿気を内側へ呼び込まない」という機能を持った塗料という位置づけで、弾性塗料が存在しています。

 

現在は弾性塗料はあまり使われない?

弾性塗料膨れしかし、以前は非常に流行った「弾性塗料」ですが、現在では弾性塗料はあまり使われなくなりました。

 

理由として多いのは建物の構造上のこともありますが、内側からの「湿気」が外に向かってクラックが入っている隙間から出ようとします。

 

ですが、弾性塗料は通気性がありませんので、塗膜が伸びて風船の様に膨れてきます。

 

これは、高弾性系の塗料の場合ほど膨れが大きくなると言えます。

 

水分の他には熱で膨れたりもします。

 

サイディングやモルタルは夏場になると表面温度が50度〜60度と大変暑くなります。

 

中に空気があると膨張し、水も凍ると膨張します。

 

弾性塗料の不具合

こんな事を繰り返している内に塗膜が膨れてきます。

 

弾性塗料は一旦膨れると元に戻りません。

 

外から見ると非常に見苦しくなります。

 

一時期アパートですとか、マンションに相当使用されたんですが、こういった理由から最近使用が少なくなりました。

 

そのようなことを抑制する弾性塗料として、通気性・透湿性を持たせた弾性塗料もあります。

 

又、メーカーさんによっては、窯業系サイディングボード向けの「微弾性エポサーフ」と「上塗り」を組み合わせたものもあります。

 

伸び率や弾性力

 弾性塗料をオススメ出来ない訳ではありませんが、使い方を間違えなければのお話になります。

 

伸び率、弾性力は弾性塗料の材料によって全く違ってきます。

 

・下塗材から上塗材の組み合わせ方。

 

・下地材がモルタルかサイディングボードか。

 

ですので一概に何がいいとか、何が悪いという事では無く、住宅外壁のダメージによって、躯体によって、現状によって何を組み合わせるかによって変わってきますし、最終的に伸び率や弾性力も変わります。

 

下塗り材はシーラーかフィラーで塗装

弾性塗料を塗装する場合、下塗り材は大きく分けて2種類あります。

 

弾性シーラーと微弾性フィラーです。

 

「シーラー」や「フィラー(サーフ)」は、両方共下塗り材の一種ですが、「フィラー(サーフ)」は下塗りと中塗りを兼ねたもので、シーラーのような一般的な下塗りよりも厚い塗膜が特徴です。

 

シーラー(プライマー)は、下地に浸透して強固な下地に仕上げますが、厚み自体は薄いです。

 

微弾性フィラーはシーラーよりも厚い塗膜が特徴です。

 

従いまして、弾性塗料を塗る工程は大きく分けて2種類あります。

 

・弾性シーラーの上に弾性塗料を上塗り

・微弾性フィラーの上に弾性塗料を上塗り

 

そして上記2種類の工程の他に躯体ダメージが大きい場合、シーラーやフィラーの前に一工程追加して別の下地処理剤を使用する場合もあります。

 

・カチオンフィーラーを使用して、シーラーを使用して、上塗り、上塗り。

・カチオンフィーラーを使用して、微弾性フィーラーを使って、上塗り、上塗り。

 

クラックそのものは躯体自体が割れている訳ですから、何十ミクロンの薄い膜の塗料や塗膜で止めることは出来ませんが、厚い塗膜で少しくらいのクラックでしたらカバー出来、防水効果をはかる上で弾性塗料は有効です。

 

コーキングやシーリングの割れにも弾性塗料は有効

ガイソー多治見店外壁塗装

 躯体そのものが割れていなくても、壁と壁を繋いでいるシーリング剤一般的にコーキング剤と言いますが、そういったものが長年の間に割れてきます。

 

そういったものが微弾性フィラー材を使用する事で、割れたとしても、雨の侵入を防ぐ事が出来ます。

 

その上に、弾性塗膜なり、微弾性塗膜の上塗材を持ってくるのが弾性塗料の工程になります。

 

希釈剤は?

希釈剤に関しては通常の塗料と変わりません。

 

水性や水系と呼ばれるものは、純粋に水道水で薄めるので希釈剤は水です。

 

溶剤系と呼ばれるのは、希釈剤はシンナーになります。

 

最後は塗装屋さんのノウハウや技術にかかってくる

この弾性塗料を取り扱うメーカーも様々です。

※参考程度に、私共はエスケー化研さんの塗料を使用する事が比較的多いです。

 

塗装道具も使い分けで、砂骨ローラーを使用してみたり、いろんな塗料を使い分けるのは、今までの塗装屋さんの技術だったり経験だったりします。

 

その上、下塗り材、上塗材と、いろいろな組み合わせがありますので、なんでもひとくくりで塗ればいいというものでは無く、塗装屋さんの長年のノウハウや技術が重要になってきますので、最終的にはしっかりと業者を選定する事が塗装を成功する鍵となります。

 

富山e-リフォーム 代表 松田猛久

 

外壁塗装の達人弾性塗料の不具合事例もありましたが、しっかりと塗装すれば、弾性塗料もクラックからの雨水侵入に有効な事がわかりました。しかし、現在ではあまり使用されるケースも減ってきているという現状も把握しておく必要がありそうですね。「外壁塗装の達人」では、無料で複数の優良塗装店からご提案を受けることが出来ます。ご自宅近くの複数の「外壁塗装の達人」を比較してみましょう!

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